お知らせ

お子様の食べ方、気になっていませんか?

こんにちは!

埼玉県八潮市の歯医者さん、八潮駅前通り歯科医院の衛生士,若林です(^^)

〜口腔機能発達不全についてのお話しです〜

口を閉じることができない、お口ぽかんのお子様(5歳)がバナナを食べると…

◎食べているあいだ、常に口唇が開いたままバナナが見える。

◎飲み込む時、一瞬だけ口唇を閉じる。

◎その後も、口の中のバナナが見え続ける。

    ↓↓↓

食事中、このお子様は鼻呼吸ができない為、口唇を閉じてゆっくり噛むことができません。

その為,パクパク食べるように見えたり、クチャクチャなどの音も確認できました。

この動画を、ある小学校1年生の担任に見てもらうと、「給食を食べるのが遅い子は、みんなこのような食べ方をしています」と言われました。

歯科医療従事者にとっての「お口ポカンの子」は、教師にとっての「食べるのが遅い子」と一致するそうです。

食べるのが遅い児童がどれくらいの割合でいるのかを聞くと、「20名中2名」との事で,小学校1年生では,約1割に同じ問題を持つ児童がいる事がわかりました。

小学校入学前には,この問題は解決したいものです。

不正咬合のリスクにつながる可能性も…

 現在,小児において口唇閉鎖不全(お口ポカン)が見られる割合は30.7%(3〜12歳)で,この割合は年齢と共に増加しています。

3〜5歳の保育園児1,200名を対象にした他の調査でも類似した結果でした。

また、口唇閉鎖力について調べたところ4〜9歳児で増加しましたが、以降は緩徐な増加となりました。

口唇閉鎖力の弱い幼児は、不成咬合の予備軍となります。例えば乳前歯は歯冠長が短いため、口唇閉鎖が不十分でも上口唇を少し伸ばすだけで閉鎖し嚥下できますが、永久歯の前歯は歯冠長が長い為、より上口唇を伸ばさなければなりません。

これができず、下口唇を巻き込み嚥下する事で、上顎の唇側傾斜などを引き起こすのです。

つまり、乳歯列期に口唇閉鎖力を高めることは、やはり不正咬合の予防につながると言えるでしょう。

「口遊び」で、口腔機能がアップ‼️

お口ポカンなど、口腔機能発達不全症の原因は、離乳食の与え方や食物の軟食化、水分による流し込み食べなどがありますが、見逃してはいけないのが「口遊び」の機会の減少です。

例えば、口笛を吹く時には口唇や舌を丸めて微妙に息を吹き出して、初めて音が出るように、「口遊び」を行うためには、口唇や舌を上手くコントロールする必要があります。

最近はあまり見かけなくなりましたが、紙風船を膨らませたり、シャボン玉、風車、吹き戻し,口笛などで遊ぶことで、自然と口唇や舌のトレーニングになります。

噛む力を向上させる為に、小魚など噛みごたえのある献立も大切ですが、それだけでは噛む力を向上させるのは難しいようです。

噛む力だけでなく、口唇や舌などの軟組織の機能を高めることが重要です。

八潮駅前通り歯科医院では、お子様に応じて口腔機能をアップさせる為の離乳食の与え方やトレーニングなどなど、いろいろとアドバイスさせていただいております。

気になった方は、お気軽にお声かけください。

          参考文献:歯科衛生士2022.1