こんにちは!埼玉県八潮市の歯医者さん八潮駅前通り歯科医院 歯科衛生士の石毛です。
今回は糖とむし歯についてのお話です。
むし歯を引き起こす細菌は、糖を栄養にしてエネルギーを得る際に酸を出し、歯を溶かします。(プラーク(歯垢)と呼ばれるものは、歯の表面に付着している細菌のかたまりです。)
糖をたびたび摂取していると、細菌が絶えず酸を出すようになり、その結果、口の中がむし歯になりやすい環境へと変化します。
「甘いものはむし歯になりやすい」
一般的にお砂糖が多く含まれるものはむし歯になりやすいという認識があると思いますが、具体的にどのような飲食物にむし歯の原因となる糖が含まれているか知っていますか?
大きく分けると以下の3つです。
➀甘味料:上白糖、黒糖、三温糖、グラニュー糖、異性化糖(〜液糖)、コーンシロップ、水飴
➁加工食品:お菓子、パン、シリアル、スポーツドリンク、調製豆乳、ソース、ドレッシング、ケチャップ、みりん風調味料、のどあめ
➂天然の食材:果物、ハチミツ、果汁
これらに含まれる糖には砂糖(スクロース)だけでなく、単糖類のグルコースやフルクトース、二糖類のマルトースやラクトースなどがあります。
※商品に「砂糖不使用」と書かれていても、砂糖以外の糖が含まれていればむし歯の原因となるので注意が必要です。
甘いお菓子だけだなく、多くの飲み物や調味料にも糖が加えられていますし、果物やハチミツなどの天然に糖を含んでる食材もあります。また、ご飯やパンなどのデンプンも唾液で分解されると細菌の栄養源となり、酸が出ます。
糖を取らなければむし歯になりませんが、現代社会で糖を摂らないというのはほぼ不可能です。ですから、むし歯になりにくい食べ方を知り実践することが大切になります。
むし歯予防という点では、糖の摂取量を減らすよりも回数を減らすことのが重要です。
ステファンカーブという言葉を聞いたことがありますか?むし歯を予防する上でステファンカーブは是非知っておいて欲しいものの一つです。
『ステファンカーブ』とは?
人間の口の中の歯垢のPH(ペーハー)変化を示したグラフです。PHとは酸性とアルカリ性の度合いを示したものです。PH値は食事をとるごとに変化していきます。
お口の中のPHは普段はPH7(中性)に保たれていますが、お口の中に食べ物(糖)が入ると、すぐにPHは酸性に傾きます。PHが5.5になると歯は脱灰が始まります。(脱灰とは歯の表面のエナメル質が溶け出すことです。)しかし、人間の口腔内には唾液が流れていて、唾液がお口に中を中性に戻してくれます。これを再石灰化と言います。口の中を汚いままに放置したり、常にダラダラと食べ物(糖)を食べる・甘い炭酸飲料を飲んだりすると 再石灰化 促進の妨げになってしまいます。
むし歯予防ためには糖の摂取回数に気をつける事がとても重要になってくることが分かるかと思います。また、毎日のブラッシングでプラーク(=最近のかたまり)を除去することも重要です!
より健康な歯でいるために糖の摂取の仕方には、注意していきましょう!
分からないことや気になる事がありましたら、気軽にスタッフにお声がけください。