院長ブログ

寝ている時に呼吸が止まる💤

埼玉県八潮市のつくばエクスプレス八潮駅前にある歯医者さん、八潮駅前通り歯科医院の院長金田です。

睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が一時的に止まったり浅くなったりする病気です。この状態が頻繁に起こると、体内の酸素が不足し、日中の強い眠気や集中力の低下、さらには命に関わる合併症を引き起こす可能性があります。成人男性の約10人に1人がこの病気にかかっていると言われています。

💤 睡眠時無呼吸症候群の主な原因

睡眠時無呼吸症候群には、大きく分けて二つのタイプがあります。

閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)

空気の通り道である上気道が物理的に狭くなることで呼吸が止まるタイプです。ほとんどの睡眠時無呼吸症候群がこれに該当します。

肥満: 首回りや顎、気道内部に脂肪が蓄積し、空気の通り道を圧迫します。過剰な体脂肪は胸の動きを妨げ、肺を圧迫することもあります。肥満体型の人、首が短く太い人、顎が小さい人に多い傾向があります。
顎の形状や扁桃肥大: 小さい顎や舌の付け根が落ち込む舌根沈下、大きい扁桃腺やアデノイドなどが気道を狭める原因となります。特に小児の場合はアデノイド・扁桃肥大が原因となることがあります。
飲酒・睡眠薬: アルコールや睡眠薬は喉の筋肉を緩め、気道の閉塞を引き起こしやすくします。特に寝る前の飲酒は症状を悪化させる可能性があります。
鼻炎や鼻づまり: 鼻炎などによる鼻づまりがある人も、呼吸がしにくくなり無呼吸になりやすいと言われています。
その他: 甲状腺機能低下症や胃食道逆流症(GERD)、脳卒中なども一因となることがあります。

中枢性睡眠時無呼吸(CSA)

脳からの呼吸指令がうまく送られなくなり、呼吸そのものが停止するタイプです。

脳卒中や心機能低下: 脳卒中や心臓病などの疾患が原因となることがあります。心機能低下がある場合は、まずその治療が優先されます。


🛌 睡眠時無呼吸症候群の対処法

睡眠時無呼吸症候群の治療目標は、睡眠時の低酸素状態を改善し、生活の質を向上させ、重篤な合併症を予防することです。

専門的な治療

症状の重症度やタイプによって、様々な治療法があります。

CPAP(持続陽圧呼吸療法): 鼻に装着したマスクから空気を送り込み、気道を広げて呼吸が止まらないようにする最も効果的な治療法です。無呼吸やいびきの改善、睡眠の質の向上、日中の眠気や倦怠感の軽減、高血圧や心臓病などの合併症リスクの低下に繋がります。

口腔内装置(マウスピース): 歯科医が作成するマウスピースを装着し、下顎を前方に固定することで気道を広げます。
外科手術: 扁桃腺やアデノイドの肥大が原因の場合、それらを取り除く手術で完治する可能性があります。また、気道を塞いでいる部分を修正する手術も行われることがあります。

酸素療法: 中枢性睡眠時無呼吸や症状が残る場合に酸素を投与することがあります。

日常生活での対策・予防

症状の改善や悪化を防ぐために、日常生活で取り入れられる対策も多くあります。

適正体重の維持: 肥満は最大の原因の一つであり、減量は症状の改善に非常に有効です。食事管理や運動療法を取り入れましょう。
飲酒を控える: 特に就寝前の飲酒は喉の筋肉を緩め、気道を狭くするため避けましょう。
禁煙: 喫煙は喉の粘膜に炎症や腫れを引き起こし、気道を狭めるため、禁煙が強く推奨されます。

寝姿勢の改善: 仰向けで寝ると舌が喉の奥に落ち込み、気道を狭めやすいため、横向きで寝るように心がけましょう。抱き枕などを利用すると良いでしょう。

鼻呼吸の習慣: 口呼吸を改善し、鼻詰まりを治すことも重要です。鼻に問題がある場合は耳鼻咽喉科を受診することも有効です。
睡眠薬の見直し: 睡眠薬の種類によっては症状を悪化させる可能性があるため、医師と相談しましょう。

睡眠時無呼吸症候群の症状は、いびき、夜間呼吸停止、日中の強い眠気、起床時の頭痛、倦怠感、夜間頻尿など多岐にわたります。もしこれらの症状に心当たりがある場合は、早めに呼吸器内科や睡眠時無呼吸症候群の専門外来を受診することをお勧めします。

 

八潮駅前通り歯科医院では、歯科外来でのマウスピース治療のご対応をしています。ご相談、治療希望の方等、お気軽にご相談ください。