スタッフブログ

嚥下について

埼玉県八潮市の歯医者さん、八潮駅前通り歯科医院の関根です。

あけましておめでとうございます!本年も患者様の健康なお口を目指して頑張りたいと思います。本年もよろしくお願いいたします!

さて皆さんお正月にお雑煮は食べましたか?お雑煮にはお餅が入っているものが一般的ですが、そもそもお正月にお餅を食べるのは平安時代に宮中で健康と長寿を祈願して行われた正月行事「歯固めの儀」に由来するそうです。お餅は長く延びて切れないことから長寿を願う意味も含まれているとのことです。


しかしこの時期その長く切れないお餅は喉に詰まらせる、といった悲しいニュースが毎年ありますね。
その原因のひとつに加齢による嚥下機能の低下があります。本日は嚥下機能ついてお話します。

嚥下(えんげ)とは口のなかのものを飲み込んで胃に送ることで、飲み込む動作が上手く出来ない状態を嚥下障害といいます。食べ物を上手く飲み込めないと食事がとりづらくなり、食べ物が喉に詰まって窒息するといった危険があり、誤嚥性肺炎の原因にもなります。

誤嚥性肺炎とは、ものを飲み込む時は気管につながる部分は閉じているのが通常ですが、嚥下障害があるとこの機能が上手く働かず、唾液や食べ物、胃の逆流物が気管に入ってしまうことがあります。気管に入った唾液や食べ物に含まれる細菌が肺に送り込まれると、中で炎症を起こし、激しく咳き込んだり高熱が出たりします。これが誤嚥性肺炎です。
日本では肺炎は、がん、心疾患についで3番目に多い死因です。肺炎で亡くなるのはほとんどが高齢者で、その中でも誤嚥性肺炎による死亡は7~8割以上を占めると言われています。

嚥下障害の症状は
食事中にむせる、固形物を噛んで飲み込めなくなる、食事をすると疲れる、食後声がかすれる、などがあります。


嚥下障害の診断はいろいろありますが、そのひとつをご紹介します。

「反復唾液嚥下機能テスト」
30秒の間に何回唾液を飲み込むことができるか、を計測していきます。飲み込めた回数が2回以下の場合、摂食嚥下障害の可能性が高くなります。実際にやってみると健康な方は何回も飲み込むことができるはずですが、嚥下障害になると30秒の間に2回飲み込むことすら難しくなってしまうのですね。

何歳になっても食事を美味しく食べれるということは精神的な若さを保つためにもとっても大事だと思います。そのためにも歯が残っているうちに歯周病や虫歯の予防をし、口腔ケアを習慣にすることも年齢を重ねた時の摂食嚥下機能に大きく関わります。

健口から体の健康を目指しましょう!