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タバコと歯周病

こんにちは!埼玉県八潮市の歯医者さん
八潮駅前通り歯科医院の歯科衛生士の飯田で
す。

今回は歯周病とタバコについてお話します。

 

タバコの煙には4000種類の化学物質と200種類の有害物質と37種類の発がん物質が含まれています。
(加熱式タバコの煙にもタバコ類似の有害物質が含まれています。)

特によく聞かれるものとしては

ニコチン…強い依存性、血管収縮の原因
タール…一酸化炭素以外の有害物質の総称こと                 でヤニの原因になる。
一酸化炭素…ヘモグロビンと結合し、
酸素の運搬の阻害や血管を傷つける。

などがあります。

喫煙による影響は、全身のさまざまな病気のリスクが高くなることで知られていますが、
歯周病の進行にも関わっていることをご存知でしょうか?

 

お口は、喫煙の影響を最初に受ける器官です。

非喫煙者と比べて喫煙者のお口の中は?

・歯の表面へのタール(発がん物質)の付着。

・ニコチンの影響で毛細血管が収縮し、
歯肉は暗い紫色をしている。

・歯肉炎、歯周病が進行しても出血などの炎症
反応があらわれにくい。

・メラニン色素が多く沈着する。

・歯肉は線維性で、ゴツゴツしており
肥厚する。

・喫煙する時にとくに煙が直接あたる上あごの粘膜では隆起が著しい。

・生体が本来持っている免疫の働きが阻害される。

特に以下のことが歯肉炎にとって有利に働いてしまいます。

・歯周ポケット内の環境を酸素の少ない嫌気的にしてしまい、歯周病原菌の増殖の一助となる

・毛細血管を収縮させるため、赤くなる、腫れるなど炎症の兆候が隠されてしまう。

・組織の修復に関わる細胞の機能や、免疫の機能が低下してしまうため、治癒が阻害される。

受動喫煙の影響は?
本人は喫煙していなくても、家族や他人の吸っているタバコの煙(副流煙)を吸い込むことで、健康被害を受けることを受動喫煙と言います。

タバコを吸っている人が吸い込む主流煙よりも、タバコから出る副流煙の方が毒性が強いです。

主流煙と比べて
タールは3倍、アンモニアは46倍、一酸化炭素は5倍、ニトロサミンは50倍と毒性が強くなります。

受動喫煙した母親から胎児や乳児へのニコチンの影響も確認されてます。

乳幼児や未成年では、受動喫煙の影響は大きく、子供にも歯肉の着色などの口腔内にもサインが見られます。

また、喫煙者が周りにいることで、喫煙への抵抗感がなくなり喫煙をしやすい環境が作られてしまいます。

また、家族に喫煙者がいる場合は最初の1本のタバコへのハードルが低い傾向にあります。
喫煙に依存性があることから、若年者に最初の1本を吸わせないように注意が必要です。

「禁煙」がお口の健康、全身の健康に合わせて、家族への大きな一歩になります。