こんにちは。埼玉県八潮市の歯医者さん、八潮駅前通り歯科医院の山口です。
私が日々の診療の中で、最近気になる事があります。
酸蝕症って聞いたことありますか?
さんしょく、と読みます。
このケースに遭遇する事が多いと感じています。これは一生自分の歯で過ごす為にもとても大切な事なので、今日は『酸蝕症』について、お話させていただきます。
歯科の二大疾患は、虫歯と歯周病にあることはご存知でしょうか?
この二つに次ぐ第三の疾患としてトゥースウェアが注目されています。
トゥースウェアとは、虫歯ではないのに歯が溶けたり擦り減ったりする病気です。
トゥースウェアには
①酸蝕症②咬耗症③摩耗症④アブフラクションがあります。
酸蝕症とは、酸によって歯が溶けてしまっている状態です。
酸蝕症の原因のうち最も多いのは、酸の強い食品の摂りすぎによるものです。
歯が酸に長時間さらされるとエナメル質が溶けて歯がしみたり(知覚過敏)、もろくなって欠けたり、歯の色が黄色くなるなどの症状が現れます。
【酸蝕症になりやすい食生活】
・健康のため黒酢などお酢飲料を習慣的に飲み続ける
・運動中の水分補給のためにスポーツドリンクを少しずつ飲み続ける
・美容のために毎日レモンやグレープフルーツを食べる
・おつまみなしで、ワインやチューハイをちびちび飲んでいる
このような食習慣がある人は酸蝕症のリスクが高くなる傾向にあります。
いずれかに該当する方は注意が必要です!
酸性の代表的な飲食物として以下のものがあげられます。
・炭酸飲料(ジュース、アルコール)
・スポーツドリンク
・栄養ドリンク
・ドレッシング
・レモンやオレンジなどの柑橘類
などです。
これらのものを全く食べてはいけないということではありません。
適度は量、摂り方を注意すれば酸蝕症は予防できます。
【酸蝕症の予防方法】
1.だらだら食べたり、飲んだりしない。また、酸性の飲食物を食べた後は口をゆすぐようにしましょう。お口の中に酸が残らない状態にするために大切なことです。もちろん摂りすぎには注意です!
2.酸性の強い物を口にした後の歯磨きは30分程度時間を置いてからにしましょう。酸性の強い食品を摂取した直後は歯のエナメル質が柔らかくなっているため、歯ブラシで磨くとエナメル質が擦り減ってしみてしまう原因になってしまいます。
3.フッ化物の使用
歯が溶ける現象である脱灰は、フッ化物によって予防できます。フッ素は酸に対する抵抗力も高めてくれます。フッ素入りの歯磨き粉を使用したり、歯医者さんでのフッ素塗布を定期的に受けたりすることも大切です。
もしかして酸蝕症?と思われる方、酸蝕症になりたくない!という方…
飲食の仕方や、歯に負担をかけない歯磨剤の選び方、歯ブラシの仕方、歯磨きのタイミングなどなど、私達衛生士がわかりやすくご説明させていただきます、どうぞお気軽にお声掛けください。
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