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ステファンカーブとは?食生活による虫歯予防

皆さんこんにちは!
埼玉県八潮市の歯医者さん八潮駅前通り歯科医院の古谷野です。

 

たちが日常生活で食事をすると、口の中では様々な変化が起こります。その一つが「ステファンカーブ」と呼ばれる現象です。

ステファンカーブについて理解し、どのように虫歯予防に役立てることができるのかを見ていきましょう。

⚪︎ステファンカーブとは?

ステファンカーブとは、口の中の酸性度の変化を示すグラフのことです。このカーブは、食事や飲み物を摂取した後の口内の酸性度の変化を時間経過とともに描いたものです。具体的には、食事や甘い飲み物を摂ると、口の中のpH(酸性度)が急激に下がり、その後、唾液によって徐々に元の状態に戻る過程を表しています。

 

⚪︎ステファンカーブの仕組み

私たちが食事をすると、口の中に含まれる食べ物や飲み物の糖分が、口内の細菌によって分解され、酸が生成されます。この酸が歯の表面のエナメル質を溶かし、虫歯の原因になります。ステファンカーブでは、この酸性度の変化がどのように進行し、どのように回復していくのかが示されています。

ステファンカーブのグラフでは、食事開始時に口の中の酸性度が急激に低下し、これが「酸性のピーク」と呼ばれる状態です。ここでの酸性度は、エナメル質が溶けやすい状態にあります。ピークが過ぎると、唾液が酸を中和し、徐々に酸性度が回復していきます。最終的には、口内のpHが元の中性に戻り、通常の状態に復帰します。

⚪︎酸性度の変化と虫歯のリスク

ステファンカーブからわかるのは、口の中の酸性度が高い状態がどれだけ長くあるかが、虫歯リスクに大きく影響するということです。例えば、食事や間食を頻繁に摂ったり、砂糖の入った飲み物を時間をかけて少しずつ飲んだりすると、口内の酸性度が常に高い状態が続き、エナメル質の再石灰化が間に合わず、歯の表面が溶け出し虫歯のリスクが高まります。

また、頻度だけでは無く、酸性度の高い状態の時間の長さも重要です。短時間の高い酸性度のピークであれば、唾液の中和作用によってリスクを抑えることができますが、長時間酸性度が高いと、唾液の中和が追いつかず、歯に対するダメージが大きくなります。

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⚪︎ステファンカーブを活用した虫歯予防

ステファンカーブの概念を理解することで、虫歯予防に役立てることができます。具体的には以下の点に注意することが重要です。

⭐︎間食の回数を減らす: 食事と食事の間に頻繁に間食を摂ると、口の中の酸性度が常に高い状態になりやすいです。間食の回数を減らすことで、酸性度のピークを減少させ、虫歯のリスクを低く保つことができます。

また、甘い物等は、食事の後にまとめて食べると言う方法もあります。

⭐︎糖分の摂取を控える: 糖分が多い食べ物や飲み物は酸を生成しやすいです。糖分の摂取を控えることで、酸性度の急激な変化を抑え、口内環境を健康に保つことができます。

⭐︎食後の口内ケアを徹底する: 食後に歯を磨く事で、酸を生成する細菌そのものの数を減らすことができる為、酸性度を早く中和し、エナメル質の再石灰化を助けることができます。

⭐︎唾液の分泌を促進する: 唾液には酸を中和する作用があるため、唾液腺のマッサージ等で分泌を促すのも、一つの方法です。

また、口呼吸の癖などで口内が乾きやすい環境だと、リスクが上がってしまいます。

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⚪︎まとめ

ステファンカーブは、口の中の酸性度の変化を示すグラフで、虫歯リスクに大きく関わっています。食事や飲み物が口内の酸性度にどのような影響を与えるかを理解し、適切な口内ケアを実践することで、虫歯のリスクを効果的に抑えることができます。日常生活で予防方法を活用し、健康な歯を維持していきましょう!