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唾液について

こんにちは!
埼玉県八潮市の歯医者さん八潮駅前通り歯科医院、歯科衛生士の関根です。
まだまだ暑い日も多いですが、そろそろ美味しいものもたくさんな食欲の秋ですね。

本日は食べることに大切な唾液についてお話ししたいと思います。

唾液は、主に、耳下腺、顎下腺、舌下腺という3つの大きな唾液腺から、1日に1000~1500mlほど分泌されます。

唾液には、健康に関わるさまざまな働きがあります。例えば、食べ物の消化を助けたり、味を感じやすくしたりする働き。それから、口の中の汚れを洗い流す、酸を中和して、口の中を中性に保つ、細菌の繁殖を抑える、再石灰化によって、むし歯を防ぐといった、口の中を清潔で健康に保つ働きがあります。


普段は無意識に飲み込んでいますが、唾液は1日トータルでは0.5~1.5ℓ分泌されています。口の中に常に2~3ml(計量スプーン小さじ1/2程度)存在しているといわれ、高齢になると分泌量が減少しがちですが、高齢者こそ唾液で口を潤しておくことが大切なのです。さて、唾液にはどんな働きがあるのでしょうか?

《食べやすくするためには唾液が必要》

噛むことは口の周りの筋肉を使う運動です。噛むことで耳の下、顎の下、舌の下にある唾液腺が刺激され、唾液の分泌量が増えます。しかし、高齢になると水分を控えがちになったり、薬を多く服用した副作用から、唾液の分泌量が減るといわれています。
パンやサツマイモなど、パサつくものが食べにくいと感じることはありませんか。
食べ物を噛むときに口の中の唾液が少ないと、食べ物がまとまりにくく、噛み砕いたものを飲み込みやすい状態にまとめることができません。食べ物の味わいにも影響します。まとまっていないパサパサしたものは食べづらく、誤って気管に入ってしまうと窒息の原因になることもあります。
唾液には、食べやすくするだけでなく、口を通して外部から入ってくる細菌などから体を守るための、免疫機能という重要な働きもあります。

<唾液の働き>
①消化を助ける
唾液に含まれる酵素(アミラーゼ)が、食べ物に含まれるでんぷんを分解し、胃で消化されやすい状態にします。

②口の清潔を保つ
口の中の食べカスを洗い流し、口の中をきれいにして虫歯や口臭を防ぎます。

③味を感じやすくする
舌にある味蕾(みらい)に唾液が味のもととなる物質を運ぶことで、食べ物の味を感じることができます。

④食べ物を飲み込みやすくする
かたくパサパサしたものでも、唾液とまざることで、まとまって噛みやすく飲み込みやすい物性になります。

⑤口の健康を保つ
唾液が口の中の粘膜全体を覆って保湿・保護します。唾液に含まれるカルシウムやリンなどは、歯の再石灰化を促し虫歯になりにくくします。

⑥全身の健康を保つ
口から入ってくる細菌の増殖を防ぎます。

唾液の分泌を促す唾液腺マッサージというものがあります。是非やってみましょう。

まずは唾液腺の位置を確認してみましょう。

位置は3箇所、耳下腺・顎下腺・舌下腺です。

②耳下腺は耳たぶの前、上の奥歯辺りのほっぺたの部分にあります。そこを人差し指を当て、指全体で優しく押します。

すっぱい食べ物を想像するとスーッと唾液が出てくるところです。

この動作を510回程繰り返します。

③顎下腺はアゴの骨の内側のやわらかい部分にあります。そこに指を当て耳の下〜アゴの先まで優しく押します。

この動作を510回程繰り返します。

④舌下腺はアゴの先のとがった部分の内側、ベロの付け根の部分にあります。

そこに親指を当て下アゴからベロを押し上げるようにグーッと押します。

この動作を510回程繰り返します。

唾液にはたくさんの役割があることがわかりましたか?最近お口が乾きやすい気がする、と感じる方は是非歯科衛生士にお尋ねください。